全国霊感商法対策弁護士連絡会は19日、韓国の宗教団体「キリスト教福音宣教会」(摂理)の創設者・鄭明析氏(チョン・ミョンソク=72)が服役していた韓国の刑務所から出所するにあたって、注意喚起を行った。

 鄭氏は1999年、元信者の女性を拉致、監禁したことが明らかになり、2007年に北京で拘束され、09年に元女性信者への強姦及び準強姦罪で懲役10年の実刑判決を受けた。

 18日に韓国の大田刑務所を出所した鄭氏には、信者への人権侵害を避けるために、最高裁から7年間、GPS内蔵の電子足輪を着ける命令が下された。
 韓国では摂理の問題が大きく報道され、約10万人いた信者は4万人まで減少。一方、日本での報道は少なく、現在は国内に4000人の信者がいるとみられる。

  日本脱カルト協会代表理事の西田公昭弁護士は「(摂理は)キリスト教を名乗り、布教活動を行う。イエス・キリストが冤罪で十字架にかけられたのと同じよう に、鄭が疑罪で服役したと信者たちは信じ切り、目を覚ますことはない」と指摘する。鄭氏の服役中は、日本で教育された女性信者が面会に訪れていた。「出所 と同時にまた強姦の被害に遭う女性が出るのではないかと非常に危惧している」(同氏)と警鐘を鳴らす。

 摂理は、都内に巨大な布教活動の拠点を持つ。法曹業界への就職を志望する学生や有名大志望の高校生などを対象にした交流サイトなどを作り、身元を隠して勧誘。集まった学生らを言葉巧みに“洗脳”していくという。

 脱会者の30代の男性は大学時代、サッカーサークルがきっかけで入信。鄭氏がキリストの再臨と信じるまで洗脳された。「鄭好みの高身長で色白の女性を見つけると、信者たちの中で自分の評判が上がったんです」と布教活動を振り返る。

 西田弁護士は「新しい学年が始まる春ぐらいから、活発に布教活動を行う。報道で広く知ってもらいたい」と語った。